製品案内

■ マルチプレートクラッチ名称解説
■ 取付前確認事項

■ 取付前準備及び取付時必要部品
■ 取付方法及び注意事項
■ オーバーホールについて
■ 取付方法 及び注意事項
調整及び注意事項
※フライホイールボルト・レリーズスリーブベアリングは、新しいものを用意してください。(指示があるもの、またはスーパーシングルは同梱の専用品。作動変更パーツ使用の車種は変更パーツ内のスリーブを使用して下さい。)
※パイロットベアリングやパイロットブッシュなど消耗した部品は、必ず交換して下さい。
※ロータリーエンジンの場合バランスウェイト及び取り付けボルトが必要です。取り付け時必要部品とメー力一別注意事項を参照して下さい。
※クラッチセンター出し用工具(スプラインの切ってあるものをご使用してください。)
[1]ミッション取外し及び
  ノーマルクラッチ・
  フライホイール取外し
メー力一マニュアル参照
[2]OS製クラッチ取付前準備 1.ノーマルクラッチを取り外した後、インプットシャフトのスプライン部分を洗浄し前に着いていたグリス類をきれいに拭き取る。
2.クラッチディスクのスプライン部分及びメインドライブシャフトにはグリスを塗らないでください。(ディスクのスプライン部分及びメインドライブシャフトのスプライン部分はスプレー潤滑剤で十分です。)グリスを塗ると遠心力でグリスが飛び散りディスクの滑り、焼け、ジャダーなどの原因となり寿命を大幅に短くします。
[3]ミッション装着前準備 1.まずチェックを行う。(異常がある物は交換、クラッチ切れ不良の原因になります)メインドライブシャフトやレリーズホーク・ピボットに曲がりやねじれ変形、またレリーズシリンダーにオイルがにじんでいないか確認する。特に前回強化クラッチを使用していた場合由走行距離の長い物的傷がある物などは注意して下さい。
2.レリーズスリーブの内側のグリス溜めにグリスを補充しレリーズホ一ク・レリーズスリーブがスムーズに動く事を確認する。
[4]クラッチチェック

OS製クラッチは組み込まれた状態での出荷となっています。順番位置関係を変えないでください。
まず、クラッチカバーをはずして下さい。この時クラッチカバーのダイヤフラムボルトは、絶対に分解しないでください。
数字が書いてあるものはその順番方向のとおりに組み込みを行います。下図の様にカバー側から見て、フライホイールより1、2…と番号が見える様になります。

[5]フライホイール側からの
ボルトチェック
フライホイール側からハウジング(多板式クラッチ)または支柱(シングルプレートクラッチ)を止めているボルトの締め付けをチェックして下さい。
万一、規定トルクで締まっていなかった場合、表1のトルク表を参照して、規定トルクで締め付けて下さい。
 
表1 ボルト締付トルク表
ハウジングボルト
カバーボルト
ダイヤフラムボルト
マルチプレートクラッチ
1.8kg-m
1.8kg-m
分解不可です。
 
支柱ボルト
カバーボルト
ダイヤフラムボルト
スーパーシングル
3.0〜3.5kg-m
3.0kg-m
分解不可です。
[6]フライホイール取付前準備

1.パイロットベアリング、ブッシュなどを使用する車種の場合メー力一マニュアル参照して取り付けを行って下さい。
消耗などしている場合は、取付車種用の新品を使用して下さい。ガタツキや消耗している部品は、異音や切れ不良、破損の原因となります。
1.フライホイールボルト 指定番号の無い物は、取付車種の純正新品を使用して下さい。
※OS製は、軽量薄形設計のためフライホイルボルトが底付きになる場合があります。その場合、クランクのタップ穴の深さとボルトの長さを測り底付きになる2.0〜2.5mmフライホイールが締まるよう削って使用して下さい。(図5

[7]フライホイール取付 1.規定トルクにて締め付けて下さい。(表2を参照)表に記載されていない場合は、メー力一マニュアルを参照して下さい。
※この時インパクトレンチは絶対に使用しないで下さい。
 
表2 フライホイール取付ボルト一覧表
エンジン型式
締付トルク(kg-m)
日産
VG30DET/VG30DE/
VG30ET/SR20DET(FR)
8.5〜9.5
RNN14(パルサー)/SR20DET
13〜14
RB26DETT/RB25DET/RB20DET
14.5〜15.5
L28/L20/FJ20ET
14〜16
CA18DET/CA18DE
10〜11
トヨタ
7M-GTEU/6M-G/5M-G/
1G-GTE/4A-GTE/4A-GE
7.5〜8.5
2JZ-GTE/1JZ-GTE
8.5〜9.0
3S-GTE
11
マツダ
FC3S/SA22C
フライホイールセンターナット40〜50
カウンターウェイトボルト8.5〜10.0
FD3S
フライホイールセンターナット40〜50
カウンターウェイトボルト10.5〜11.2
三菱
6G72T
7.3〜7.7
4G63T/CD9A
13〜14
3G81T
7〜8
スバル
EJ20-G
7.6
スズキ
F5A/F5B/F6A/F6B
4〜4.5
ダイハツ
L200/L500
4〜5
ホンダ
ZC全車
12
B16A全車
10.5

※なお上記記載以外のエンジンクラッチを取付の場合は、当該車種の純正整備マニュアルのトルクで締め付けを行ってください。外国車及び特別注文のクラッチもこれに準じます。
[8]ディスクカバーの取付 1.スプラインの切ってあるセンター出し工具を使用し、ディスクのセンター出しを行います。センター出し工具がスムーズに動く事を確認しながらカバーボルトを対角線上に徐々に締め付けます。最終締め付けトルクは、表1を参照して下さい。
[9]ミッション装着 ミッションジャッキを使用して出来るだけ平衡を保ちスムーズな組み付けを行って下さい。ミッションケースをゆすったり無理矢理のせないで下さい。
ミッションをエンジンに預けた状態で、ボルトを締め込まないでください。
必ずミッションとエンジンとの隙間が無いことを確認した後、規定トルクで締め込んで下さい。
無理矢理締め込んだり、揺すったりするとインプットシャフトのスプライン部分を傷めたり、ディスクの破損や変形を引き起こすばかりかミッションギヤのシンクロナイザーリングを傷めたり、切れ不良や破損の原因となります。細心の注意を払って組付けを行って下さい。
取り付け後、レリーズホークがスムーズに動く事を確認して下さい。
[10]調整及び注意事項 ※メー力一マニュアルを参照してレリーズシリンダーのエア抜きを十分に行って下さい。エアが抜けきってない場合、ストロ一ク不足により切れ不良や、クラッチを切った状態で半クラッチ状態となり、ディスク寿命の低下や滑り・切れ不良・ジャダーなどの原因となります。
※クラッチペダルの調整を行って下さい。純正とは位置関係が変わる物もあります。
※作動変更パーツを使用する車種の場合、自動調整から調整式に変更しているため慣らし後、及びディスク摩耗後の調整が必要となります。

[11]取付後の注意

※マスターシリンダーからレリーズシリンダーは、出きるだけダイレクトに接続してください。(配管途中にパイピングがある場合は、出きる限りダイレクトに接続してください。図2を参照)
※純正品に比ベ、クラッチカバーの圧着力が高くなっているためクラッチペダルが重くなります。また、ディスク素材にメタル材を使用しているため操作に、なれが必要です。メタルタイプの特性を理解した上での使用を行って下さい。
※クラッチディスクの当たり面が、全面当たりをした時、はじめて最大トルク伝達をする為、クラッチの慣らしが必要です。いきなりの全開走行は、ディスク寿命の低下や滑り・切れ不良・ジャダーなどの原因となります。
※半クラッチの多用や半クラッチのままでの走行はクラッチの破損や切れ不良の原因となります。絶対に行わないで下さい。
※クラッチを切ったときジャラジャラと音が出る場合がありますが、故障ではありません。プレッシャープレートがフリーになるタイプの為、音が出ます。
※過酷な条件(急激なアクセルON・OFFやゼロスタートを多用するドラッグなど)で使用される場合は、必ず定期点検を行って下さい。

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